2007年4月22日 (日)

9.広葉樹・雑木

これもうちの定番ですね。いつも使う杉や桧は針葉樹。最近は家具以外にはなかなか使われない広葉樹・・・葉っぱが平べったく、大体硬くて、重い木が多いですね。私が使うのはその中でも、一般的にはあまり使われず、捨てられてしまう雑木・・・が多くなります。栗などは岩手の方では土台などにも使われますが、私が良く使う太い丸太はあまり見ませんね。栗は広葉樹ですが、肌触りが暖かく、木目も穏やかで・・・気に入っていて、よく大黒柱や梁や階段の板などに使用します。家具も大工さんにお願いして作る事が多くなりました。

以前は吉田建築さんにごろごろ有った木を使ったり、細田材木さんの持っている変な広葉樹を使ったものですが、だんだんエスカレートし、近所の植木屋さんの伐採した雑木を使ったり、建て主の敷地に有った雑木を使ったり、細田さんと岩手に探しに行ったり・・・いろいろして来ました。最近はいろいろな工務店が独自のルートで広葉樹を手に入れてくれるので、幅がますます広がりました。

面白いのは名前の知らない木が多いことです。地域での呼び名もあれば、本当に分からないものも有ります。もともとは「もったいない」から始まった雑木利用でしたが、あのきれいな木目に嵌ってしまって、探してまでも使うようになりました。でも、基本はもったいない・・・ですので、木を無駄にせず、知られない魅力を探りながら使って行きたいと思います。栗、胡桃、桑、ナラ、ケンポナシ、アサダ、欅、樫、桜・・・いろいろ魅力的な木があります。

木の魅力は大工さんも感じるようで、一度付き合うと工務店がいろいろストックしてくれたりします。広葉樹は針葉樹以上に乾燥に時間を掛ける必要がありますので、助かります。

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2007年2月18日 (日)

8.架構・見せる構造

マツザワ設計の一番のポイントかも知れませんね。構造を魅せる!

木が好きで、たくさん使いますが、これは環境のためだったり、健康を考えてだったり、建材として優れているからだったり、住宅を創るのに向いていて永く付き合える素材だからだったり・・・いろいろ訳はありますが、意匠的にはきれいに見せたいと思っています。

露出させることによって、木が吸放湿をしたり、木の経年変化を楽しめたり、木の様々な木目や年輪などを楽しめたり、安心感が伝わったり・・・いろいろ良いところがあります。木を魅せる場合、広葉樹の柱や梁を見せる場合と、杉などの針葉樹を見せる場合とデザイン的には少し違うように思っています。広葉樹(雑木)については別のテーマでも触れますが、きれいな木目を如何に魅せるか?考えて、表面の加工も決めて参ります。太鼓に落としたり、殴ったり、一部だけ削ったり、そのまま使ったり・・・いろいろ考えます。木によっていろいろ表情も色も肌も違うので、この時が結構楽しい時です。また、その広葉樹の組合せも楽しみです。細田さんや吉田さんの所に転がっている丸太や板を見ながら、もしくは設計に合わせた木を探してもらったりして、あれこれ考えます。あまり表に出したくは無いのですが、建て主さんには事後承諾に近い報告になってしまう事が多いようです。置いてある木は汚くて、グロテスクで、とても完成時の状態を想像出来るものではありません。たぶん・・・。それを見ながら、決めていくので相談しながら・・・はなかなか出来ないんです。岩手に行って、選ぶ事もあり、出来れば建て主持ちの交通費で、温泉にでも浸かりながら行ければ幸せなのですがね。また、その場で決めなければならない事が多く、スタッフにも任せられない仕事になっています。私の独断と偏見で決まってしまう部分かも知れません。加工時には、きれいになった姿を建て主さんにも確認して頂きますが、その時期でもまだ家の一部になった状態はイメージし辛いかも知れませんね。

針葉樹(杉)の架構はフレームをきれいに見せたいと思っています。金物は見せずに、大工の腕も見せます。また、部材も単純に柱4寸と梁8寸と尺梁・・・の組合せではなく、様々な検討を行って、8寸角や9寸角の梁を採用する事もよくあります。山から出てくる木のサイズを考えると、梁成の大き過ぎるものは不経済になり、また手に入らないので、断面係数を考慮して、角材とする事もありますし、民家のような美しさを求めて、角材を使うこともあります。全体にバランスの取れたフレームは、強度面でも有利です。また比較的大き目の部材を使うので、端部の処理には気を遣います。規則正しい、きれいな架構は気持ちの良い空間を演出してくれます。逆に間取りの制約を受ける場合もあり、基本設計では苦労しますが、構造的にも、意匠的にも良い建物になるので、多少の犠牲は仕方ありません。

何度か、背梁といって、建物の中央付近に、背骨のように太い太鼓丸太を平に使う事がありました。今、水平剛性は合板で取るのが一般的ですが、火打ちだけではなく、このような背梁と太目で長めの梁の組合せで組み上げる手もあります。残念ながら法的には評価されませんが、昔からの大工の知恵とを活かし、粘りのある建物を目指したいと思っています。力学的にも根拠のある事で、破壊する前にはかなりの力を負担してくれます。

こんな木組み・・・もっときれいに、もっと強くしたいと思います。

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2007年1月 6日 (土)

7.自然素材

久々の書き込みです。

自然素材がブームになっていましたが、何故でしょう?自然素材の良さが見直されてブームになった訳では無さそうです。シックハウス症候群とか、ホルムアルデヒドとか聞くようになりましたね。その前に高気密高断熱住宅という言葉が世間に広く伝わりました。寒冷地での省エネ工法でしたが、徐々に関東にも伝わって来ました。今では九州沖縄まで伝わったという話です。

その高気密から室内環境汚染が広がり、その対策としてホルムアルデヒドなどを排除する法律が制定されました。合板や内装材なども法規制され、今良く見るのは☆☆☆☆ですね。また居室には換気が義務化され、換気扇や給気口が設置されるようになりました。何だか変な法律なのですが、低いレベルの底上げとしては必要な法律かも知れませんね。建材の有害物質を排除・規制して、持ち込み家具等から発散する有害物質を排出する為に、換気扇を取り付け、室内の指定有害揮発性物質を減らしています。

そんな動きの中で自然素材が見直され、積極的に採用されるようになりました。では、何故かつて排除されたものが復活したのでしょう?30年以上前になったかも知れませんが、新建材などが流行り、ビニールクロスが普及して・・・職人の技術を必要とせず、簡単にきれいになる建材で家が造られるようになりました。これはハウスメーカーの台頭と比例しているのかも知れません。町の大工・工務店もまねをして、技術を売らずに家を売るようになりました。そんな手間の掛からず、簡単にきれいに出来る建材にも落とし穴がありました。住む人のために良いものではなく、造り手に都合の良いものを、また売れるものを作るあまり、有害物質をたくさん含んだ、またゴミ処理上問題のあるものが『良いもの』としてドンドン売り出されました。確かに自然素材は施工に手間暇が掛かり、竣工後もクレームが発生し易いものです。職人の技術も必要で、メーカーにとっては使いたくないものです。価格競争や商品の開発で、工務店もそのような建材を無視するわけには行かず、ドンドン自然素材は排除されて、山は荒れ、大工の技術もなくなり、左官屋は廃業に追い込まれ・・・使うにも使えなくなってしまいました。

しかし、この自然素材ブームによって多少息を吹き返したのが、山の木と左官、そして大工です。私の仕事には欠かせない人達ですが、ここ20年くらい日陰の身?だった人達にスポットライトが当てられて来ました。まだまだ偽自然素材ブームなのですが、このブームが去った頃、本当の自然素材の時代が来ると思っています。建て主も本物を見る目が出来て、職人も自信とプライドを持って仕事するようになる時代です。あと少しかな?って思ってます。

さて、本題の自然素材ですが、何が良いのか?ですよね。自然素材でも有害なものはたくさん有りますが、先人の知恵で上手に使って、上手に処分して来ました。欠点は手間暇掛かるとか、技術が必要とか、今の流通では高いものになっている・・・こんな点ですが、ここ数年のブームのおかげで随分安くなりました。職人も随分復活して来ました。後は本物をしっかりと建て主に伝え、良いものを創るだけです。でも、これがまた大変なんです。大手が作るものは良いもので、安全で・・・と日本人は思うようで、魚屋・八百屋・肉屋が衰退し、コンビニとスーパーばかりになったように、ものよりも会社の信用と宣伝に動かされる時代になっています。魚屋・八百屋・肉屋の努力不足もあったかも知れませんが、これらの小売店主は朝早くから、良いものを求めて市場に出て、自分の目で見て、良いものを仕入れ、自分のお店でお得意さんに会話をしながら販売していました。消費者も良いものの見分け方を教わったり、学んだりして、需要と供給の関係が良い人間関係で構築されていました。今、人を信用しない時代になり、大手を信用し、小売店を排除してしまいました。悪く廻りだすと、何事も上手く行かずに、極一部を除いて良質な物を売る小売店舗は無くなってしまいました。今でも商店街で見かけるとホッとします。頑張って!と言いたくなります。

話しが脱線しましたが、家も同じなんです。私達設計者が関わるのは極一部ですが、多くの職人の手で創られるのが『家』です。お店で買うものではなく、一緒に創り上げるものです。自然素材の家はその代表です。まがい物は有っても、本当の自然素材の家はメーカーや営業だけの会社では造れません。是非、本物を見て、知って下さい。

まだ自然素材が何故良いか?言っていませんでしたね。長い間使い込まれ、欠点は徐々に克服され、長く使うには良いものだけが残って来ました。当然、ごみになっても土に帰って、自然を破壊しません。人にも自然にも優しいもの達です。当然、安全性だけではなく、住んでいて快適で、経年変化も穏やかで、楽しめるのが自然素材です。造り手をしっかり選ばなければ偽物になってしまいますが、賢く選んで下さい。まだまだ地球は大丈夫です。いい家も創る人が居ます。

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2007年1月 3日 (水)

マツザワ設計仕様と用語辞典

そろそろ書かないと・・・ですね。あっという間に秋から冬になってました。急がないと春になっちゃいますね。毎月1,2個書けば良いのですが、なかなか気が向かないと進みませんね。今年の目標・・・毎月合計2個の書き込みをしよう!!

なかなか先に進むとネタに困って来ますね。タイトルは決めてありますが、何だか同じ事ばかり書いているような気がして来て・・・でも、書き終えて新しいBLOGにしましょう。

ここは元々、皆さんとのお話しの場なのですが、なかなか書き込みが無いので自分でいろいろ書き始めましたが、出来れば質問などがあって、それをネタに書きたいものです。

今、事務所の記録?いろいろ創って来た家の資料整理をしています。冊子にしたり、HPに載せたりしたいと思っています。作業中が「古民家再生」です。マツザワ設計仕様の整理もしたいな・・・と思っています。

南浦和のコミフロは参加自由ですので、お時間が有りましたらお寄り下さい。お茶くらいは出ますので・・・。

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2006年9月24日 (日)

6.貧乏人の家シリーズ おまけ

何だか良く分らないシリーズ説明になってしまいましたね。簡単に言うと・・・

1.S-HOUSEはとにかく基本だけをしっかりと作った家です。まあ、完成していないと言えば、そうかも知れませんが、暮らすには十分です。

2.B-HOUSEは「あったらいいな~」「欲しいな~」は我慢する、本当に必要なものだけの住宅です。でも、良く見れば贅沢な家です。飾りはありませんが・・・

3.M-HOUSEは基本的にはマツザワ設計の考える「いい家」です。子供から年寄りまで、楽しく満足出来る住まいです。後は住む人の暮らし方で色が出ます。

4.F-HOUSEは今までの研究結果を活かし、これからもいろいろ挑戦する「こだわり」の住宅です。マツザワ設計で吟味した様々な贅沢?を加えて行きます。但し、装飾は建て主さんの仕事です。あくまでもシンプルに!

木の家、そして強度、耐久性、断熱性などをしっかりさせると坪あたり、どうしても70万円くらい(M-HOUSE)になってしまいます。でも、50年以上持たせる構造、計画を持っています。また、職人の技術を活かして、メンテしながら長く住む家を創っています。長い目で見ると「すごく安い家」です。家は寝て、起きて、最低限の生活するだけの場所ではありません。そこで、家族が育っていきます。子供も、大人も・・・。休みの日に楽しいのも家の必要条件です。安全で、快適で・・・あとは皆さんが何を家に望むかですね。

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この先のマツザワ設計仕様

 ちょっと息切れしましたが、また頑張らないと・・・

 7.自然素材
 8.架構・見せる構造
 9.広葉樹・雑木
10.ラーメン構造
11.外板打付工法
12.編成材
13.シンプル
14.ファミリールーム
15.吹き抜け
16.トップライト
17.NO防蟻処理
18.耐震・制振
19.山で伐採
20.建築で使う小物あれこれ
21.思いもよらなかった『いい家うち』
22.おまけの911

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6.貧乏人の家シリーズ ⑤

最後のF-HOUSEになります。本当はここまで必要ないと思っているのですが、いろいろ研究開発(それほど大袈裟ではありませんが)していると、いろいろ出来る様になります。コストを抑える・・・でも強度や断熱性能などは落としたくないので、様々な検討を重ねます。するとハイスペック住宅の実現も可能になります。あまり予算の制約が無く、機能や性能を追求するならば、このF-HOUSEです。FREEのFですが、今まで編成材や国産ラーメン構造などを開発しながら実践して来た技術、経験を活かし、外断熱、耐震・免震・制振などの研究実践からの情報を活かした家づくりです。コストを抑えるところから入っていますので、決して高いものではありません。事実、構造的に強度を上げるのに100万円も足すと有り余るほど強度は高まります。断熱性能も然りです。毎回、コストコントロールで苦労していますので、こんな仕様はした事がありませんが、ローコストの研究、実践はハイスペック住宅に繋がります。

先ずは貧乏人の家シリーズのまとめとします。

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6.貧乏人の家シリーズ ④

M-HOUSE(マツザワ設計仕様)は25~30坪で2100万円~を想定した住宅です。B-HOUSEに以下のものが加わります。

1.OMソーラーなどのソーラーシステム(お湯採り含む)

2.広葉樹を多用します。

3.県産材利用住宅で、伐採から参加した家づくりも可能です。

4.合板利用は必要最低限とします。

5.合わせガラスなど防犯対策もします。

基本的なところで贅沢かも知れませんが「欲しいな~」程度のものは、出来る限り排除します。マツザワ設計仕様については、いろいろなところでお配りしているパンフに紹介されています。もともとS-HOUSEでもシンプルですが「至れり尽くせり」の住宅です。BそしてMとアップすると、装飾を省いていますが、シンプルな満足住宅です。後は暮らしながら味付け、色付けを建て主がします。

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6.貧乏人の家シリーズ ③

B-HOUSE(貧乏人の家シリーズのスタート型です。)S-HOUSEと同じ条件ですが、多少設備や使用材料などが変わります。25~30坪で工事費1800万円を想定した仕様です。

S-HOUSEに加わるもの

1.広葉樹が入って来ます。梁、柱、カウンターなど

2.簡易なソーラーシステム採用

3.必要に応じて、部分的に温水床暖房採用

4.杉の厚板を使い、内部仕上は漆喰と板

5.住宅設備機器は比較的安価なもの

6.塗装など施主が施工できるところは自分で・・・

2000年のチルチンびと11号で編成材の家の中で紹介(P67)したのが、貧乏人の家シリーズの始まりです。決して貧乏では家は建てられませんが、自分で「私は貧乏なんで・・・」なんて言いながら、豊かな生活(金銭的にではなく)をしている家族をイメージしています。決して贅沢は出来ませんが、しっかりとした家で、徐々に家族と共に育って行く家です。

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2006年4月 3日 (月)

6.貧乏人の家シリーズ ②

S-HOUSE

スケルトンハウス?設計監理料を含まず1500万円の家、若い夫婦と子供2人程度の家族構成で、25~30坪くらいの家を想定しています。

標準的な仕様として、ベタ基礎+基礎断熱+外張り断熱+蓄熱換気システム+自然素材+国産木材+ペアガラスアルミサッシ+木製玄関ドア+バリアフリー+防蟻剤など不使用+安全で環境に配慮した建材を使用・・・・今後のシリーズはこれに加えられて行きます。

これだけやるとかなりきついので、いろいろ減額します。先ず建具は極力減らします。サッシやドアなどですね。住宅設備機器類を極力最低限の物にします。後で変えられるものは贅沢しません。また後で出来る事は後回しにします。仕上げは出来る限りセルフビルドで。家具は極力造りません。

こうして最低限ですが、しっかりと構造、性能を満足させた空間を造ります。シンプルで質の良い家を目指します。

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2006年2月11日 (土)

6.貧乏人の家シリーズ ①

これを始めるにあたって、簡単に解説をします。

元々、数年前に編成材という間伐材利用を進める際に、どうやったらこの材を有効に使えるか?考え、いろいろ試行錯誤の末、外板打ちつけ工法なるものまでに辿り着きました。出来るだけ特殊な技術、工具を使わずに、誰でも出来る工法を目指したものです。これは単に、柱の外側に編成材(間伐材の集成材のようなもの)を釘打ちで止めるもので、板厚は55ミリ、釘は125ミリだったかな?板の幅は350ミリ程度の本実加工品(床板のような加工)です。いろいろな実験もして、壁倍率も期待でき、耐火性も期待できるものでしたが、実際に公の検査を受けていないので、合法的には性能を評価出来ませんでした。

まあ、そんな工法で造った家を広めるために、いろいろ考え、貧乏人の家シリーズの原型まで進んだのですが、その後、コストの問題で間伐材利用が難しくなり、中くらいの杉の丸太を利用した、杉の厚板(30ミリ・40ミリ)を柱の外側に張る工法へと変化して参りました。板の単価が半分になるので、いくら林業・環境の為とはいえ、きれいで安い普通の杉板へと変らざるを得ませんでした。

この工法は今でも続けていますが、いろいろ進化し、工法的にも様々なバリエーションを持つようになりました。今後、解説していくS・B・M・F-HOUSEがそれです。貧乏人の家シリーズそのものはB-HOUSEになりますが、その他のシリーズでも採用されています。

元々、貧乏人の家シリーズとは、4000万円程度で土地と建物を手に入れたい人達に、しっかりとした良い家に住んでもらいたい・・・から考えたもので、土地代が2000万円程度になりますので、建築費と設計料に残されるのは、2000万円程度になります。これは世間のローコスト住宅では決して安くありませんが、素材・構造・性能・空間・生活などしっかり見つめた住宅を造るには、決して十分ではありません。そこで後日、解説するような家を考えて来たのです。

技術的な話は別にして、目指しているのは若い夫婦が子供を、これから育てて行くにあたり、家への出費は抑えたいところでしょうが、しっかり造るところは造って、子供に素晴らしい木の家で、良い子に育ってもらいたいと願った家です。イニシャルコストもランニングコストも抑え、人に優しい家にしています。当然、子供が育って、親が年をとっても楽に暮らせる家を目指します。実はすごく贅沢な家なんです。

次回からS-HOUSE⇒B-HOUSE⇒M-HOUSE⇒F-HOUSEと解説して参ります。先ずはS(スケルトン住宅)からですね。

いつから始まるかは、お約束できませんが、ボチボチと・・・

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2006年1月20日 (金)

シリーズ別解説もありましたね。

貧乏人の家シリーズの解説は、ここから入らないと・・・。結構大変かな?後回しにするかな・・・困った!

S-HOUSE  スケルトン住宅

B-HOUSE  貧乏人の家シリーズ

M-HOUSE  マツザワ設計仕様

F-HOUSE   制約無しの機能・性能追及住宅

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マツザワ設計仕様の今後

県産材まで何とか漕ぎ着けましたが、今度は『貧乏人の家シリーズ』何だか、先は長いですね・・・。辞典にはいつになっても入れませんね。

 6.貧乏人の家シリーズ
 7.自然素材
 8.架構・見せる構造
 9.広葉樹・雑木
10.ラーメン構造
11.外板打付工法
12.編成材
13.シンプル
14.ファミリールーム
15.吹き抜け
16.トップライト
17.NO防蟻処理
18.耐震・制振
19.山で伐採
20.建築で使う小物あれこれ
21.思いもよらなかった『いい家うち』
22.おまけの911

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2006年1月15日 (日)

05.県産材

これは書き様が無いくらい、話がいっぱいありますが、なかなか結果は出ていないので難しいな~

もう10年以上前に、埼玉県飯能市の方へ埼玉の木を使うための調査・聞き取りに行きました。それほどのものではありませんが、ちょっと調べに森林組合などを廻りました。そもそも、そんな気になったのは、家づくりの会で秋田に『秋田杉』を使う目的で材木屋さんを訪問しに行きました。新幹線で盛岡に出て、後は在来線で・・・。温泉の出る林業関係者の宿舎に泊めて頂き、木材の市場などを案内してもらいました。秋田杉といっても、いろいろです。世間一般に言われているのは、天然の大トロのような木で、その他の一般的な植林された杉も秋田杉・・・といえば、秋田杉です。使うのはその植林されたものです。天然の杉はなかなか切り出されず、出ても高くて建築の構造や板には、なかなか使えません。その杉の厚板、薄板含めて丸ごと使おう・・・と家づくりの会で始めましたが、山のある埼玉で、それも良質の杉が出るというのに、何故『秋田』か?そこで飯能へ・・・となったわけです。

初めのうちは、というか今でもですが、山の人達は木を売ろうとしていません。林業だけではやって行けない事情と、品質と価格のギャップを埋められずに、話合いまで進めることも出来ませんでした。それでも家づくりの会・埼玉住まいの会のメンバーなども誘って、何度も行き、その中で極一部の頑張っている林業関係者に出会う事が出来ました。もう忘れかかっていますが、森林組合などはお付き合い出来ず、民間の製材業者?あたりからつながり始めました。

話しは前後しますが、私はもともと木が好きなようで、通常の工務店・材木屋さんとの付き合いの中でも、変な事を良くしていました。山に行ったり、木を梱包単位で買ったり、自分で買出しに行ったり・・・いろいろしていました。でも家の中で使える木は限られていました。たまに変な木の情報が入ると、喜んで材木屋と一緒に市場に行ったりしました。

さて、埼玉で始めに付き合ったのは、設計事務所の中では結構有名な『岡部材木店』です。飯能で板材を主に生産・販売していました。その頃は無垢の板もろくに手に入らない時代でしたから、比較的安い価格で、サワラ・杉の板を使えるようになったのはラッキーでした。また38ミリという厚い板も作っていて、これはよく使いました。価格の問題もあり、サワラばかり使っていましたが、柔らかく、暖かく、きれいなサワラは好評でした。まあ、板だけでは満足出来ずに、構造材にも飯能の杉を・・・と思いましたが、流通がまだ出来ておらず、しばらくアチコチ探っていましたが、岡部さんの紹介で『細田材木』さんと知り合い、県産木材で構造をくみ上げた『草加の家』を造る事が出来ました。今でも細田材木さんとはお付き合いが続いていますが、徐々にエスカレートして「もったいないよね!」なんていうノリから、雑木にはまって行きました。これにも「そのまえ」が有るのですが、大宮の『吉田建築』さんとの付き合いで、何故か?吉田さんが、山のように持っていた雑木・広葉樹を、与野の家で思いっきり使ってしまい、それから雑木にはまって来ました。私の雑木のルートには2つあって、「細田ルート」と「吉田ルート」です。そこからドンドン周りに広がって行きましたが、今でも雑木・広葉樹はその2つにかなり頼っています。

話しが逸れましたが、それからも県産材で構造を・・・は多難な道程でした。実際、今でもその流通ルートは出来ていません。個別に近いルートで解決しています。

もう10年近く経ちましたが、やっと埼玉県とのつながり等から、少し先が見えて来ましたが、騒いでいる割には進んでいません。今、取組んでいるのは「伐り旬の家」で、NPOなどの集まりである『埼玉の木を考える委員会』の中での活動です。個人的に毎年、山で伐採した木を建て主に購入してもらって、翌年製材・乾燥・加工して、家を建てて来ましたが、その活動を広げるための活動です。今も飯能の落合さんの山に杉の70~90年の大木が葉枯しされています。そのうち3本はこれから誰か?の家に使います。本当は伐採に参加して頂き、その建て主に購入してもらって、今年の春からの家づくりに使いたかったのですが、なかなか思うようには進まないもので・・・。

県産材の家・・・何が良いの?

結構答えに困る質問です。杉を主に使いますが、杉は決して強い木では有りません。集成材と無垢材・・・どっちが強いの?これも簡単には答えられない質問です。

木の話をすると、構造、価格、性能、機能、安全、快適、環境、産業、政策?・・・・いろいろひっくるめて話さないと、説明出来ません。今、二酸化炭素の削減は叫ばれています。これには国産の杉材を使うことは役立ちますし、避けて通れない問題です。室内汚染などで騒がれて、自然素材を多用するようになり、木の家も増えましたね。でも、木の家・杉を使う事の良さ、大切さ・・・は簡単には語れません。そんな家を一般的な庶民住宅に採り入れたいので、苦労しています。

話しを戻して、埼玉県産材で家を造る事は、以前よりも簡単になりました。でも、埼玉県産材という木を使えば良い・・・と言うことではなく、その県産材も本当に埼玉の木かどうか?怪しいものです。かと言って、群馬の木で何が悪い?と言われると、それはそうですね・・・と返事するしかありません。問題はどこの木を使うか?じゃなく、何で国産材・出来れば地元の木を使うか?なんです。私もかつて、いろいろな林業地とお付き合いしました。国産材で良いと思っていますので、九州・四国・天竜・秋田・新潟・茨城・群馬・栃木・・・大きな声では言えませんが、埼玉じゃなくても良いんです。出来れば近県物・・・程度で。

山で伐採に参加して、山の事を、山の人の事を知って下さい。山の良さも見て下さい。ついでに荒れてしまった山も見て下さい。そして、山で一生懸命働く製材業者と話して下さい。加工に家族で立ち会って、楽しんで下さい。上棟式に山主(山の木を育てた人)や製材業者も呼んで下さい。完成した時にも。山の人は完成する家をほとんど見ていません。家に住む人は山を知りません。ここから解決しないと、山の問題は解決しません。環境も良くなりません。木の良さは、触れて、住めば分ります。工事中に大工さんとの交流で、職人を知る事も出来ます。物の大切さ、素晴らしさを知る事が出来ます。左官屋さんも、板金屋さんも、土建屋さんも、建具屋さんも、ペンキ屋さんも、電気屋さんも、設備屋さんも・・・皆、良い仲間になれます。

木の家の良さは、木じゃなくて木に関わる人達なんです。もちろん木も素晴らしいのですがね。

と言う事で、今『埼玉県産木材住宅促進センター』『埼玉の木を考える委員会』などと活動を共にしながら、県産材と関わっています。興味のある方はLINK先にもいろいろ紹介されています。ご覧下さい。

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2006年1月 8日 (日)

04.蓄熱換気システム

いろいろ前回までに書き過ぎていますが、これはソーラーシステムを予算的に断念した場合と、初めからソーラーを考えていない家の計画換気に採用しているシステムです。

断熱性能を高めるために気密が必要になります。すると計画換気が必要不可欠になります。各メーカーがいろいろ作っていますが、そんなに複雑に考えないで、安くしたいな・・・という考えと、室温までなっている空気をただ捨てちゃうのはもったいないな!という考えで、最初はロスナイなどの空調換気扇を考えましたが、床下の換気などいろいろ考慮して、今のシステムに落着きました。床は冷やしたくないので、外気は採り入れたくない。だったら室内の空気を排出する際に、床下を通して、床下のコンクリートに蓄熱したらどうか?ついでに床下の換気も兼ねよう・・・そんなシステムです。

家の中に直径150ミリボイド管(紙のパイプ)が屋根に近いところから、床下まで通してあり、そのトップには換気扇を取り付けてあります。室内の空気が暖められて上昇し、天井の一番高いあたりにこもったものを、換気扇で床下に送り込みます。床下に入った暖かい空気(冬の場合)は基礎の中をぐるぐる通りながら、比較的遠くに設けられた床下換気扇で外部に排気されます。その道中に床を暖めたり、コンクリートに蓄熱したり、床下のよどんだ空気を動かしたりします。そして少しの量ですが、計画換気に必要な汚れた空気が排気されます。この上下の換気扇は24時間1年中動いています。でも電気代は少々です。トイレの換気扇2つくらいなものです。最初は床下換気扇だけで引っ張っていましたが、引っ張り切れないかな?って思って、途中からボイド管のトップにも換気扇を付けました。

この換気によって、室内の汚れた空気を排出し、床下の換気を行い、ついでに1階の床下温度を安定させます。例えば暖房時には暖まった空気を床下を回して、床も暖めます。少しの熱量ですが、家中床が底冷えしない家になります。また、昼間出掛けている時も、太陽が出ていると2階の室温は上昇します。居ない時は無駄になっているこの熱を、床下に送り続けていますので、夜帰ってくるとほのかに1階が暖められているのに気付きます。冬の1階の寒さを緩和しています。逆に夏は?これはなかなか説明が難しいのですが、換気は機能しています。では熱の問題はどうでしょう?室温の空気が床下を通っていますので、冬ほど快適になる訳ではありませんが、床下も室温になっています。昼間の2階の室温が上がり過ぎないように、陽射しをカットする工夫をすれば、特に不快感も無いでしょう。どちらにしても家中、1階も、2階も、床下も温度差が少ない家です。

私の設計では床暖房をかなり採用します。この場合も床下の温度が、あまり低くなく安定しますので、無駄なエネルギー消費を抑える事が出来ます。

基礎と断熱などは、ソーラーでもそうで無くても同じように造りますので、このシステムに屋根の集熱を加えるとソーラー住宅になります。床下換気扇も止めて、室内に空気を戻したりしますが、基本的には床の温度を安定させ、快適でお年寄りにも安全な家となります。いろいろな事を考えて、組合わせたシステムですので、単純に予算や好き嫌いで、部分的に変更するのは難しいのですが、長い目で見て、決して無駄ではなく、快適で、人にも地球にも優しいシステムかな?って思っています。

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2006年1月 4日 (水)

03.太陽熱利用・OMソーラー

太陽熱利用は簡単なものから言えば、窓を作って陽を入れる・・・ですね。日当りの良い時、日当りの良い部屋はそれで十分といえば十分ですが、出来れば昼間の太陽熱のエネルギーを夜まで残したいですね。太陽熱は考え方によっては、ものすごく大きなエネルギーですが、実際使おうとすると上手に使わないと直ぐに無くなってしまいます。冬、昼間暖かくても、夕方・夜には冷え込んでしまいますよね。また、住宅の場合、昼間は出掛けている方が多く、太陽熱を利用していない場合がほとんどです。太陽熱利用にもいろいろ考え方がありますが、私は先ず昼夜の温度を出来るだけ小さくしたい、また屋根や2階にしか当らない太陽熱を、何とか1階にも利用したい、家の中でも日当りによって温度差が大きいので、その差を小さくしたい・・・そのような事から取組んでいます。それはエネルギーの節約、環境を守るだけではなく、人の住む環境を良くし、家の寿命も高めると信じています。家の寿命については断熱でも触れましたが、温度が安定し、結露を減らし、また空気を循環させる事によって、空気のよどみを無くします。設備として考えるのではなく、建物そのものを設計します。

先ずはOMソーラー。皆さん結構ご存知かと思います。OMソーラーのHP見て下さい。でも、私が最初にOMに興味を持ったのは、換気面でした。別荘などで人の手が入らない時も、0Mならば家中の空気を動かし、室温湿度も適正?に保ち、家の寿命には貢献していると考えました。床暖房とか、お湯採りではなく、家のシステムとして気になっていました。なかなか初めのうちはOM加盟工務店がとっつき辛く、近所の大工さんにお願いして、苦労しながら取り組みました。結果的にはそれが私にはプラスになり、今の考え方にもつながって来ています。

システムとして完成しているOMソーラーを装備する住宅・・・結構好きです。でも、予算が無く断念せざるを得ない場合が多く、いろいろ工夫して来ました。今は基礎、構造、断熱はOMであろうと無かろうと、マツザワ設計では同じですが、それはどんなシステムを採用しても、床下のコンクリートに蓄熱し、家の温度の場所・時間を超えた安定を望むからです。次回の蓄熱換気システムで触れますが、今回はその先の太陽熱を集熱して・・・に限定してお話しします。鉄板屋根の温度は冬でも直ぐに50度、60度になります。通常そんな熱を無駄にしているのですが、皆さんの家でも冬は2階が暖かく、1階は寒い・・・なんて経験がありますよね。あれは屋根の熱が2階の部屋に伝わっているんです。窓からの陽射しもありますが、大きな原因は屋根の輻射熱でしょう。夏はそれが不快になりますね。その屋根の熱を1階に持って行けば、住み易くなりますよね?OMはその暖まった空気を床下に運び、床下のコンクリート、床を暖めます。床下のコンクリートを暖めると言っても、空気で暖めるのは知れています。ですから、断熱は大切です。また、その場の結果を求めるのではなく、その日の夜、翌日の温度変化を出来るだけ抑える・・・くらいに思ってます。床下には外気を通しませんので、地熱の効果も期待すると、それほど冷えていない床下を少し暖める事により、住む人は快適に感じる事が出来ます。暖かいまでは行きませんが、寒くない・冷たくない程度にはなります。詳しくは先のOMホームページを見て頂きたいのですが、期待するのは1日の、数日の間の温度変化のカーブをなだらかにする事です。それによって住む人に優しく、環境にも優しく、財布にも優しい住宅となります。

太陽熱利用は発電もありますが、先ずはお日様と仲良くして、太陽熱を有効利用したいものです。考えなければならない事は、如何に陽を取り込むか?如何にその熱を逃がさないか?如何にそのためのイニシャルコストを抑えるか?です。夏は逆に家に熱を入れずに、お湯採りをしたりしますが、考え方は同じです。ちょっと工夫は必要ですが、住み安い家の実現には、太陽熱は必要不可欠です。

うちの太陽熱利用にも、いくつかグレード?が有って、OMソーラー、簡易OM、簡単な太陽熱利用システムが有って、その次に蓄熱換気システムが来ます。まあ、予算で決めていますが、性能・好き嫌い・耐久性・操作性・・・などいろいろ違いはあります。

ソーラー住宅で今回はお話ししましたが、窓を大きく開けて、夏は簾を下げる・・・なんていうのも太陽熱利用です。小さなところから、いろいろ工夫が必要です。設計にも、生活にもアイデアが生かされてこそ、太陽熱の有効利用です。

寒い事務所で書いているので、もう止めます。

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2005年12月31日 (土)

02.基礎断熱

ちょっと外断熱で触れてしまいましたが、床下換気を採らずに、床下も室温に近い室内環境とする方法が基礎断熱と考えています。床下で通常は断熱をして、床下には外気を採り入れるのですが、床の断熱はかなり難しく、また一番寒さを感じる部分ですので、私は床下には室内の空気もしくは、屋根で集熱した空気を通すようにしています。そのために基礎断熱を採用しています。基礎断熱も蟻道対策で、基礎の内側に断熱をしています。OMソーラーでも、そうでない換気蓄熱システムでも床下に暖気を通して、外周部を除く基礎に蓄熱するので、いつも同じ基礎です。

通常、基礎の立ち上がり+土台部分の内側にスタイロエース3種bの断熱材30ミリを貼り付けます。耐圧版は外周から450ミリ以上の部分に断熱をし、熱が外部に逃げるのを防ぎます。またその断熱材の上に炭を300キロ程敷き込みます。吸放湿とシロアリが嫌う臭いとマイナスイオン効果?を期待して・・・。ちょっと怪しいかも知れませんが、災害時には燃料に使って下さいって言ってます。

土台と基礎天端の間には気密材をはさみ、床下の空気が漏れたり、外気が浸入するのを防いでいます。ここの気密も何重かになるよう考えています。

こうすると床下の温度が15度から18度くらいで安定するので、1階の生活はかなり快適になります。また暖房の負荷も軽減されます。前にも書きましたが、年寄りに限らず健康のために良いですよね。

床下に外気を採り入れた場合は、床でしっかり断熱する必要があり、間仕切り壁などに冷気が入り込まないように気を付けなければなりません。外断熱でも触れたかと思いますが、結構しっかり断熱するのは難しいんです。だから外断熱+基礎断熱は優れた断熱施工方法なんです。充填断熱もきちんとやれば大丈夫ですが、このあたりでは断熱の意識がまだまだ低いので、難しいと思います。

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2005年12月30日 (金)

01.外断熱

やっと第一弾です。とは言っても、もう新年から始めようかな?って思ったのですが、もう言い出して随分経ったので、少しは書かないと・・・と思いました。

外断熱。良く聞く言葉ですね。本来は鉄筋コンクリート造に行う事が望ましい工法だと思っていますが、私の事務所で外断熱を何故?採用しているか・・・。その前にはロックウール厚100ミリの内断熱(充填断熱)で、外に通気層を設けていました。外壁もラムダサイディングやモルタル、防火サイディングのシンプルなものを採用していました。いつだったか?忘れてしまいましたが、アキレスの外張り断熱のセミナーやダウ加工?の○○工法セミナー?(忘れちゃいました)、北海道の鎌田教授?の充填断熱などのセミナーで断熱の話しを聞き、計画換気の話を聞いて、まあどちらでも良いかな?とは思いましたが、いろいろ見学会などにも参加して、探りました。結果、断熱方法は効果としてはどちらでも良かったのですが、施工の精度では外断熱が優れていると感じ、その頃から外断熱になりました。OMソーラーでもまだ、断熱には関心がありませんでしたが、私は少ない太陽熱利用には断熱は不可欠と考え、外断熱・気密・計画換気・ソーラーをセットで考え、木造の建物の耐久性にも効果があると考えています。

断熱と言っても、熱損失だけを考える訳には行かず、気密も絶対条件とすると、安全のために換気も考えなければなりません。不必要な結露は構造にも害を与えますので、使う建築材料も考えます。また外断熱故、構造金物も断熱の中にあるので、結露しづらく、構造の腐りも防ぐ事が出来ます。

ソーラーも床暖房になる・・・ほど期待はしていませんが、床面の温度の底上げにはなります。それによって、家中の温度差が減り、1日の温度差のカーブもなだらかになり、老人にも、子供にも快適な環境を得る事が出来ます。また、太陽熱を利用する事は石油の消費を減らし、地球の環境問題にも良い結果をもたらし、吹き抜けによる空気の移動などで、1階・2階の温度差の問題も解決出来ます。また、乾燥気味になるので、木や漆喰を多用し、湿度コントロールをすると内部結露も減り、人にも家にも優しくなります。

話しが飛びますが、外断熱利用の一番の理由は施工精度と申し上げましたが、しっかり断熱材を施工し、気密を確保するには、間柱・筋交・根太・野縁・コンセントなどのボックス・設備配管などに邪魔される内断熱(充填断熱)より有利と考えているからです。また、基礎断熱も採用し、床の断熱施工精度を気にせず、逆にOMソーラーや独自の換気蓄熱システムで床下温度を安定させ、より快適な方向に持って行っています。

様々な問題がありますので、絶対に良い!という工法は無いと思いますが、外断熱の一番の欠点は、その断熱材が石油製品である事。まあ、炭化コルクなど違うものもありますが、性能や価格、耐久性など考えると、今のところうちではイソシアヌレートフォーム・スタイロエース・ネオマフォームなどを選んでいます。もう一つ、これも大きな欠点というか、解決しなければならない問題点ですが、外壁が構造体から断熱材の分、外に離れますので、構造的にちょっと不安です。いろいろ考えながら、設計していますが、簡単な回避方法は軽い外壁を採用する事です。そんな訳でアキレスイイヤネをかなり採用して来ました。法律の規制で、防火の認定などが必要になると、他社の同じような製品を使って、そのほかにロックウールや石膏ボードを組合せて、何とかしています。建築基準法ももう少し、実情に合ったものにして欲しいものですが、一部の悪のために益々変に厳しい方向に向いそうです。まあ、愚痴は止めて・・・。

断熱といっても、いろいろ考えながら設計しています。建て主の皆さんが考えても無駄とは言いませんが、きちんと考えている設計事務所・工務店を探す方が利口です。断熱は大切ですが、全てでは有りません。バランスが何においても大切なんです。地球に優しく、住まい手に優しい家を造りましょう。

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2005年12月 6日 (火)

マツザワ設計仕様を書き出してみました。

                               マツザワ設計仕様

  1.外断熱
 2.基礎断熱
 3.太陽熱利用・OMソーラー
 4.蓄熱換気システム
 5.県産材
 6.貧乏人の家シリーズ
 7.自然素材
 8.架構・見せる構造
 9.広葉樹・雑木
10.ラーメン構造
11.外板打付工法
12.編成材
13.シンプル
14.ファミリールーム
15.吹き抜け
16.トップライト
17.NO防蟻処理
18.耐震・制振
19.山で伐採
20.建築で使う小物あれこれ
21.思いもよらなかった『いい家うち』
22.おまけの911

気が変わって、止めるかもしれませんし、内容を変えるかも知れませんが、まあしばらく書き込んでみます。書きっ放しの原稿なので、いろいろミスも意味不明な箇所も出ると思いますが、あまり突っ込まずにさらっと見て下さい。

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2005年12月 5日 (月)

マツザワ設計仕様

これからマツザワ設計が分るようなキーワードに基づいて、お話しをさせて頂こうかな?って思います。連続もので、しばらく気まぐれに書いてみます。20近いキーワードを設定して、いつもしている事、思っている事と『何故?』ってところをお話しします。先ずはキーワードを近い内に書き出します。それから・・・ですね。

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ローコスト?

昨日と今日の打合せで、コストの話が随分出ましたが・・・まあ、毎度の事ですが、予算と建築費は大切な問題ですね。

コストは難しい問題ですが、必ず解決しなければならない問題です。2000年のチルチンびと11号で紹介されたのですが、「貧乏人の家シリーズ」・・・決して貧乏人の家という訳ではないのですが、一般庶民が良い家を手に入れるにはどうしたら良いか?という事で名付たシリーズで、何軒か世の中に出しました。と言うか、造られました。

コストをコントロールする事は大切で、あれも欲しいこれも欲しいでは、予算がいくら有っても足りませんよね。でも、自分たちにとって本当に必要なのは何だろう?って意外と皆さん考えていません。オプションは出来ればいっぱい付けたいな~という気持ちは分りますが、上手にコントロールしないと、無駄なものをたくさん付けて、大切なものを忘れてしまう事があります。お金があるからとか、無いからで設計事務所に依頼するかどうか?決めないで下さい。予算のたくさん有る方は上手に、大切に使って、自分たちの夢を実現させましょう。無い方は、その用意出来るお金で何が出来るか?考えて、これも無駄なく大きな夢を実現するために使いましょう。どうしても欲しいものは諦めないで・・・でも、有った方がいいかな?って物は止めましょう。そうすれば良い家が出来ます。但し、価値観の合う設計者と一緒にです。お金だけで考えたら、良い家は出来ません。夢の実現も大切です。また、基本的な性能は犠牲にしないで下さい。

建築家と一緒に造る家づくりは、結構疲れます。でも、良い家が出来ます。良い家にはいろいろあります。これは建築家と建て主の組合せの数だけ存在します。頑張って、建築家を選んで、一緒に良い家を造って下さい。

今世間を騒がせている『建築士』は論外です。信じられる人がほとんどです。良く見て、選んで、決めて下さい。

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